@inproceedings{oai:meigaku.repo.nii.ac.jp:00002667, author = {岡部, 光明 and OKABE, Mitsuaki}, month = {2018-05-16}, note = {営利企業では、赤字経営に陥るなど利潤最大化目標が達成されなければ、企業の「所有者」としての株主が保有株式を市場で売却するので当該企業の株価が下落する。このため、企業の「経営者」はその市場圧力を受けて経営改善を強要される、あるいは経営者の交代が発生する。これが営利企業の効率的運営(ガバナンス)を保証するための基本的な仕組みである。 しかし、非営利組織(以下NPO )の場合には、所有者に該当する「株主」がいるわけでなく、またその活動を評価するうえで「利潤」に相当する尺度も存在しない。さらに、関係する主体は、営利企業の場合よりも多様な動機を持った個人や多様な組織が含まれる(ステークホルダーの多様性)。したがって、NPO のガバナンスは本来的に不明確さを伴っている。本稿は、従来の議論(法令へのコンプライアンス、組織論等)とはやや異なり、NPO 運営責任者の行動規範に関してインテグリティという要素を導入し、その意義と効果につきゲーム理論を応用しつつ論じた。 その結果、(1)NPO の運営においては、営利組織の場合以上にインテグリティ(誠実性)が重要な要素になる、(2)なぜならインテグリティには一貫性、道徳性、説明責任という要素が含まれるのでNPO の運営ないし説明責任の基本指針になりうるからである、(3)インテグリティは、NPO にとどまらず営利組織の運営や、さらには研究活動など各種社会活動においても重要な行動規範となる、(4)日本では今後インテグリティという概念の理解とその普及が課題であり、それは教育(特に大学教育)の大きな役割の一つである、などを主張した。}, title = {非営利組織(NPO)ガバナンスの一要件:インテグリティとその機能}, year = {} }