@article{oai:meigaku.repo.nii.ac.jp:00002819, author = {岡部, 光明}, journal = {明治学院大学国際学研究 = Meiji Gakuin review International & regional studies}, month = {Oct}, note = {現在の主流派経済学は、人間の行動動機について単純な前提(利己主義的かつ合理的に行動する)を置くことによって理論の精緻化・体系化を進めるとともに、様々な政策提案を行ってきた。しかし、人は単に個人として生きるだけでなく、個人相互間の継続的関係が重要な意味を持つ社会的存在であることを認識する必要がある。その点に着目すれば、経済学の発想とその理論体系は相当異なるものになり、また公共政策論も人間性を持ったものになる(岡部 2017a、2017b)。その場合には、社会の基本的な仕組みを従来の二部門(市場・政府)モデルでなく三部門(市場・政府・コミュニティ)モデルで捉える必要性が大きい。 本稿では、上記議論で中心となる論点、すなわち人間をどう理解すべきかに関して、思想史(とくにアダム・スミス)および社会哲学(市場と倫理の相克)の観点から議論を加えた。その結果(1)経済学の祖アダム・スミスは人間の利己主義的行動を超え、市場におけるフェア・プレーの重要性を強調するとともに、道徳や幸福など人間への深い洞察をしている、(2)従って現代経済学はこの原点に立ち返る必要がある、(3)人間の幸福は物質的豊かさよりも善き生(well-being)にあり、このため市場機能では達成できない社会的善(social good:公共善ないし公共財)を利己的動機以外の行動ないし仕組みで導く必要がある、などを主張した。, Article, 【研究メモ/Research Memoranda】}, pages = {19--36}, title = {社会を理解するための三部門モデル:人間理解に関する理論的補強}, volume = {53}, year = {2018} }